タライdeごはん・陣来霧サイド

はい、そんなわけでして、「タライdeごはん」のグラタンの回〜全国行脚北海道編〜
陣来霧サイドの視点でお送りします。

●目次

出発前
出発と、タライ前夜
いざ出陣!

●出発前

本家で言うと、第 1 話第 2 話のあたり。


そもそも、私がなぜ北海道に行ってまでタライに参加することになったのか?
改めて詳しく説明しよう!


……いや、深い事情はなくてね?
今年の頭ぐらいから、かなり漠然と「9 月くらいには北海道に行こうかな〜」とは考えていたのです。
理由は、「行ったことがないから」が 2 割。で、「佐藤水産のルイベ漬けを買いたい」が 4 割に「札幌在住の友人に会う」が 3 割。
残りが、まあ、「美味しい物食べたい」とか「観光したい」とか。
これといった目的意識がないので、こんなもんでしょう。


さらに、6 月くらいからはたつやさん葵木和寿さんに勧められた「水曜どうでしょう」に、遅ればせながらどっぷりはまり、「北海道に行って、どうでしょうグッズを買おう」というダメな目的が追加。
ルイベ漬けにしろ、どうでしょうグッズにしろ、通販で買えるのはよくわかってる!
わかってるんだけれども、現地で買ってみたいのだ。
それが、本人にのみ重要な、ロマンというものだ。


で。
この日に和治さんと会ったとき、こんな会話があったわけで。
すでに北海道へ行く気は充分だったので、渡りに舟だったというのが真相であります。
それにしては、即断即決が過ぎませんかという気がしなくもありませんが私よ。


ちなみに、この時点ですでにグラタンと決定していたので(告知はまだだった)、後から考えてみたらすごく良かったなぁ、とか。


なにしろね? 目の前ですごく美味しそうなタンシチューを作っているわけですよ、お店のマスターが。
シチューとか言い出しかねない。
グラタンに決定した経緯を見ても、「よし、北海道の新鮮な乳製品と魚介をふんだんに使ったシチューを作ろう」とかあっさり言い放ちかねないわけですよ、和治さんは(がたがたぶるぶる)


あ〜、あと、この日も実は、打ち合わせするはずだったんですよ、メシでも食べながら。
それをすっぽかしたもんだから、打ち合わせなしで札幌へ飛ぶことになったわけなんですな。
いや、困った困った(他人事っぽい)

●出発と、タライ前夜

本家第 3 話第 4 話


私は和治さんたちの前日に一足早く札幌入りしましたよ。
9 月の半ばと言えば、東京あたりではまだまだ残暑の厳しい時期。
当然、会社へも半袖 T シャツで行っていますし、今回の旅行に際しても「ん〜、なんか上に着るジャケットでもあればいいか」と半袖 T シャツメインで着替えを準備しておりました。


さみ〜よ、札幌!


なんかですね、札幌はその前日あたりから天候が悪くなっていて、着いたその日もパラパラと雨が降っていました。
気温は 10℃台前半で、その日寝る前に「明日は札幌市内のどこかで上着を買おう」と決めたものでした。
ついでに、まだ地元にいるであろう和治さんにメール。


「こっちはやっぱりちと肌寒いです。T シャツにしても長袖にするとか、用意をした方が良さそうですね」


他人に忠告しながら、それが自分にちっとも役立っていないことに、その場でうずくまりたくなりましたが。



で、和治さんが札幌に到着したその日は、私も別行動で札幌市内をうろうろしてました。
気温の方は前日よりもやや上向いていて、手持ちのジャケットでもなんとかなりそうなくらい。上着を買うのはとりあえずパスしました。


あ〜、それにしても、和治さんたちにくっついて牛小屋行っておきたかったところですよ……。
いや、ムリなんですけどね? この日を逃したら、水曜どうでしょうグッズを買い漁るなんてことはできなかったわけですし。

●いざ出陣!

本家第 5 話第 6 話


さて当日。
いきなり雨が思いっきし降っていたりするわけですが。
そうは言っても、タライの会場である「ちえりあ」に行かねばなりません。
幸い、私が泊まっているホテルは地下鉄の駅のすぐそば。そして、ちえりあは札幌市内を走る地下鉄東西線の「宮の沢」駅に直結しています。
これなら雨でも問題なし!


……ん? 宮の沢?
札幌に行くのは初めてなのに、なんか聞き覚えのある地名だぞ?
なんだったかな〜と記憶を探ると、「水曜どうでしょう」の DVD 第 2 弾に収録されている「粗大ゴミで家を作ろう」で最後に家を作ったのが確か宮の沢だったはず。
おぉ、前日に引き続いて、「どうでしょう」のゆかりの地に行くことになるわけなのだなぁ、と感慨に耽ってしまいましたが、よく考えればその現場まで行くわけでもないのであんまり意味がありません。
道内の皆様、道外に住んでいる「どうでしょう」ファンの意識なんてこんなモンです。


雨が問題ないのは良かったのですが、私が札幌の地理に疎いことが見事に災いしまして、余裕ぶちかまして電車に乗ったら、乗り換えの「大通」駅でめちゃくちゃ走る羽目に陥ってしまいました。なんでこんなに、東豊線と東西線の間が離れてるんだ〜っ!(400m ちょっと離れてる)
結果、10:30 に集合と言い渡されていたのにもかかわらず、電車が宮の沢に到着する予定時刻がまさに 10:30。
遅刻じゃん?


やべ〜ってことで、宮の沢の駅から必死にダッシュ。
和治さんからのメールには「ちえりあ広場側正面入り口」とあったのですが、そもそもそれがどこだかさっぱりわからないわけで。
しかも和治さんたちはもう見当たらないわけで。
携帯に電話しても繋がらないわけで。
プチパニックに突入するわけで。


和治さんから携帯に連絡が入った頃には、ちえりあの周囲を 2 周ほどわんこのようにぐるぐる回ってほどよく疲労してましたよ私。
あと 18 周ぐらいでバターになれたかも知れない。


「陣さん、今どこっスか?」
「ええと、和治さんこそ今どこ?」
「ああ、こっちはもう中です。4 階の家庭科研修室」


な、なんだって〜!?


慌てて中に入ると、確かに電光掲示板の 4 階家庭科研修室の欄に「たらいDEごはん」(微間違い)と書いてある!
エレベーターが来ないので階段を駆け上がって、家庭科研修室まで行くと、確かに催し名が書いてある!


たらいDEごはん……


そのままの勢いで室内に駆け込んだわけですが。
……アレ?
和治さんと、mizney さんと、あともう 1 人しかいないよ?
北海道側のスタッフもいるとは聞いていたから、この人(ちびこさん)がそうなんだろうけど、後の人は?


「和治さん、私、ひょっとして思いっきり遅刻?」
「いえ? なんで?」
「ほら、他の人いないし。よそでなんかやってるのかと」
「ああ、参加者は 11:00 集合。スタッフだけ先に集合」


…………………………。
(↑ぽく、ぽく、ぽく、ちーん!)


「あぁ、私、スタッフだったっけか、そう言や」
「バリバリにスタッフやっちゅ〜ねんっ!」


なんも仕事が振られてないから、すっかり素で忘れてましたよ。
それにしても、和治さんも言及してますが、ちえりあの家庭科研修室はおっそろしいほどの広さに加えて、機材が充実しているのですよ!
コンロ類はすべてビルトインの IH クッキングヒーター。
でっかい業務用冷蔵庫に、食器乾燥機まで完備。
窓際に大きな流しがある他、各実習机に流しが備え付けられており、さらには別に手を洗う洗面台があったりして。しかも、この洗面台、こんなところに似つかわしくないところに、水と石鹸が自動水栓になっている上に、乾燥用の温風まで吹き出るようになっています。
教師用の机には画面出力用の液晶ディスプレイや、調理の様子を上から眺められるように天井側に鏡まで設置されていたりして。
もちろん、食器や調理器具類は一分の隙もなく基本をしっかり押さえたラインナップで待ちかまえています。
至れり尽くせりとはまさにこのこと!
札幌近辺に在住の皆さん、調理イベントをやるときはちえりあを利用するといいですよ!
だいぶマジで!
そんな機会があるかどうかは、各個人次第ですが!


そしてタライのご本尊様


扱いに注意を要するご本尊様


そんな場所に鎮座するご本尊様(キャリングケース付き)がいるわけですが……。


ほんで、材料の買い出しをすべく、ちえりあから広場を挟んですぐそばにある西友へ。
こういう立地にあるというのも、ちえりあのさらに素晴らしいポイントではないでしょうか?
材料を持ってくる必要がないもんなぁ……。


で、買い物を始めたんですが。
何を買うのかは、和治さんの手元にあるメモに書かれていて、それを頼りに売り場を回るわけです。
説明が特になく、情報共有が一切ない状態なので、「あ、次は小麦粉」とか「コショウと……コンソメはどこかな?」という和治さんのガイダンスで大の大人 4 人が固まったまま移動して右往左往するという状態。
さすがにこれは効率が悪かろうと、「よし、んじゃ、牛乳取ってくるわ。何本?」と訊いてみたわけですよ。


「じゃあ 1 リットル 8 本持ってきて」
「8 本な? オーケーオーケー」


そのまま、牛乳があるとおぼしきあたり(スーパーマーケットの商品レイアウトはだいたい似通っているので、見当が付く)に行きかけて、「あ、8 本も必要なら、カゴが要るか」と入り口まで引き返したところで、ふと我に返って。


「……ちょっと待て。8 本 !?」


あまりに自然なやり取りについつい麻痺していましたが、これは大変な量ですよアナタ。
私が一日に飲む牛乳の量が、朝晩 2 回でそれぞれコップ 1 杯の、およそ 400ml。牛乳は 1 週間に 1 度まとめて買い出しに行くので、1 週間分だとだいたい 3 本くらい。
つまり、和治さんの指示は、「3 週間分近い牛乳を用意せい」ということに等しいわけです。
私はわりとまめに牛乳を飲む方なので、そうでない一般の 4 人くらいのご家庭では 1 週間分でもここまでは消費しないかも。


この日、一番最初に、タライの戦慄すべき物量性を再認識して「引いた」のは、まず間違いなく私でしょう。
経験済みでも、無意識下の願望が反映されるのか、あるいは一般常識が足を引っ張るのか、ついついその量を失念してしまうのです。


買い物が終わって外に出ると、時間はほど良く集合時間。
ビニールの買い物袋を下げたまま、和治さんが毎度おなじみの「N.U.D.E._| ̄|○ご一行様」と書かれた紙を掲げながらちえりあの入り口まで歩み寄っていったところが。
参加者と思われる方々の反応は、和治さんも書かれていたように「苦笑」。
あれ〜? おっかしーなー?
私が参加したおでんの時は、みんな軽く引いて、和治さんが爆心地のような空白地帯が生まれるとこなんだけどな。


「和治さん、地方企画って、前回もこんな感じだった?」
「こんなって?」
「いや、反応がなんか、東京でやってるときと違わない?」
「あ〜、大阪の時も、なんか引かれるよりノリ良かったっスね」


そうなのか。
やっぱり、物珍しいからなのか。


……と思ってたんですが、実は北海道の方々はけっこう精神的にタフな方々ばかりだったということが、後に判明。



(以下、次回更新を待て!)

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Comments
一匹の黄色い猿 | 2005/10/06 00:49
つ[成原博士のにおいがする…]
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