友人のくどうっちさんのたっての希望でこのお店となったわけですが、SANAI さん、かめぴーさんという「関東在住で Palm のオフにはよく顔を出している人」なら知っている可能性が高いメンツでの飲み会となりました。

や〜、今日もすごかった。
細かく鹿の子包丁を入れたハモを、お湯にくぐらせて梅肉のタレにつけて食べたりとか（淡泊なハモと梅肉の酸味のコントラストがたまりませんよ）。
一度焼いた鮎を、笹の葉にくるんだ上に岩塩で包んで蒸し焼きにしたりとか（骨まで食べられるほどに柔らかくなっておりますよ）。
名前を忘れたけど、白身魚の巨大なヒレの煮付けとか（いわゆるエンガワ部分で、ぷりぷりっと脂の乗った身が、甘辛の味付けと絶妙にマッチしてますよ）。
内臓を抜かずにそのまま干してスルメ状にした「もみいか」や、肉厚のホタテ貝柱、蒸かして砂糖の蜜をつけたサツマイモを焼く炭火焼きとか（日本酒が進みそうな濃厚な味のもみいか、甘味のあるホタテ、そしてほっくりした歯ざわりのサツマイモと、どれもこれも幸せになれますよ）。

いつもながら、これで 3,500 円のコースは安いよな〜。
……いや、今日もしっかり写真を撮っていたんですが、ピンぼけばかりで使えない写真を量産していたもんで、残念ながら載せられません……。

さて、このお店は、イガグリ頭の大将が調理を担当されています。
料理も総じて和食が中心なのですが、コースの中には必ずと言っていいほど「え？」と思うような意外な料理が一品忍ばせてあります。
過去の事例で言うと、

・ホタルイカのパスタ
・フォアグラのソテー
・モツァレラチーズとトマトのサラダ
・トマトをだし汁に使った、レタスしゃぶしゃぶ

……とまあ、イタリアンやフレンチで出てくるような料理ばかり。
大将、このお店を出すまでに、いったいどんな修行を積んだんだろうか。

今回繰り出された変化球はこれ。

揚げナスのあんかけ。
一人一皿。
ぱっと見ではさほど大したことなさそうに見えるこの料理ですが、揚げて引き出された身の甘味と皮の香ばしさが、ショウガと果実酢（？）を利かせた鶏そぼろあんと絶妙にマッチ。
なぜこれがこんなに美味しいのか説明するのが困難なほどに、外観の地味さと味のバランスが取れてないのがポイントです。
これ、ナスが美味しい時期の内に、また作ってもらいたいなぁ。

んで、辛うじてまともに撮れていた写真が、締めのご飯モノということで。

いくら醤油漬けを載せたご飯と、

伊勢エビからダシを取った味噌汁。
あ〜、ご飯と味噌汁という「日本人に生まれて良かったコンボ」だけでも充分幸せなのに、こんな贅沢が許されていいのだろうか。

それでいいのだ。

とどめに、よく冷やされた甘酸っぱいサクランボをいただいて、幸せもここに極まりけり。

また行こう。
いや、行かないわけがない。
行きたい人募集。

（追記）
「名前を忘れた、白身魚のヒレ」はアカエイ（俗名カスベ）であることが判明。