引っ越しのご挨拶

家に帰ってきて、さあ着替えようとズボンを下ろしたところでぴんぽーんとチャイムが鳴ったわけですよ。


慌てるあまりに、コケる。


足首のところまで下げて、あとは片足ずつ上げて抜くだけという状態で、ズボンを上げるのと玄関に出ようとするのを同時にやろうとするとこうなります。

ちょっと危険なコケ方をしましたが、急いで復活して、もちろんズボンもきっちり上げて、まずはドア越しに確認。


「はい?」
「あの、上に越してきた○○と申しますが……」


おぉ、若い女性の声だ。
私の住んでいるアパートは入居戸数わずかに 8。
1 階が店舗で、2 階と 3 階が貸しアパートとなっております。
住人の出入りは郵便ポストの名前シール(大家がまめに貼り替えてる)で把握できます。
今は確か、私の部屋の真上しか空いていなかったはず。


「昨日、引っ越してきましたので、挨拶に来ました」
「あ、どうも」


う〜ん、これまで周りの住人はけっこう入れ替わってたけど、わざわざ挨拶に来た人なんていなかったぞ。
世知辛い世の中だなぁと思っていたけど、そうでない人もちゃんといるんだねぇ。
とるものもとりあえずドアを開けてみると、少し、いや、だいぶ、いやいや、かなりぽっちゃりさんな女性が。


「すいません、こんな遅くに。昨日も来てみたんですけど、昼間だったのでいらっしゃらなかったようで」
「あ〜、いえいえ、昨日はけっこう遅かったんですよ」
「そうなんですか。あ、仕事柄、帰りがだいぶ遅くなってしまうので、ご迷惑をかけることもあるかと思うんですが、よろしくお願いいたします。これ、よろしければ使ってください」
「これはご丁寧にありがとうございます」


……とまあ、ひととおりの社交的会話を交わして、真上の新しい住人は帰っていきました。
うん、やっぱり、出入りの時間が遅い人は気を遣うもんな。


いただいた包みを開けると「部屋干しトップ」。
うむ、もらう相手が余計に恐縮しないで済む程度の値段で、なおかつ消費にも困らない無難なチョイス。
見習いたいものである。
いや、私が越してきたときも、タオル持って挨拶周りしたけど。


正直、都市圏の一人暮らしって、周りの住人とどう付き合って良いのか距離感が取りにくいんですが、最初の挨拶ぐらいはきちんとしておいた方が、あとあとになって意味を持ってくるような気がします。
でも、なかなかしてくれる人がいなかっただけに、今日のはちょっと新鮮でした。
まあ、何か困っているようなことがあったら、ちょっと手を貸すぐらいのことはしてあげようかな。うん。


(ゆっとくけど、下心はないぞ。タイプじゃないし)

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Comments
一匹の黄色い猿 | 2005/06/03 06:16
つ[下心はない=友達にも興味はない?]
つ[ぽっちゃりさんにはスラットさんの友人が…]
つ[たまに黒い三連星が居たりしますが(笑)]
ひらの | 2005/06/03 23:39
私も最近一人暮らしを始めたのですが、挨拶には行きませんでした。
女性は挨拶に行かないほうがいい、というのが最近の風潮のようで。

タイプじゃなかったとは、残念でしたね♪
陣来霧 | 2005/06/04 09:49
>一匹の黄色い猿さん
「その手があったか!」と思ってしまう直球野郎なので(笑)。

>ひらのさん
そうですねぇ、女性は一人暮らしであると知れること自体がリスクになることがありますからね。
洗濯物で、一緒に男物のトランクスを干したりとか、カモフラージュを(笑)。
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